会長挨拶

ごあいさつ

日本性感染症学会第30回学術大会

会長 髙橋 聡

(札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座)

 日本性感染症学会第30回学術大会を開催するにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。
 梅毒罹患率の急激な増加、淋菌の多剤耐性化、マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症の難治化、罹患率が減少することのない性器クラミジア感染症など、いずれも世界規模での性感染症の現状であり、このような課題を抱えている現在、第30回学術大会開催は、私にとって大変に名誉なことと考えております。本学術大会は、30回にもわたる学術大会の歴史の中で、札幌での初開催となります。札幌医科大学の関連では、熊本悦明先生が第1回学術大会をコクヨホールで、そして、塚本泰司先生が第14回学術大会を北とぴあで、いずれも東京で開催しております。性感染症の研究を盛んに行ってきたこの北の大地で、ちょうど寒い季節にはなりますが、会場内は熱くなっていただけるように粉骨砕身いたします。
 本学術大会のテーマを「至誠通天」といたしました。性感染症診療、また、予防に携わってきた医療従事者や研究者の、誠実に積み重ねてきた一つ一つの成果は天に通じる、との願いを込めております。30回にもわたる学術大会、そして、研究の積み重ねが性感染症に対する未知な領域を明らかにし、また、この積み重ねを基礎として、さらに発展していくことが務めであると胸に刻む良い機会であろうと考えております。
 本学術大会では、臨床現場で役に立つ教育的、かつ、学術的な企画を主にし、現場主義を貫きたいと考えております。この領域に携わっていらっしゃる参加者の方に満足していただける内容の企画を盛り込みたいと考えております。
 時節柄、外は寒いのですが、北海道の建物の中はとても暖かく快適です。学術大会中は、快適に過ごしていただけるものと確信をしております。また、急な準備開始となったこともありまして、努力はしておりますものの、至らない点も多々あるものと思われます。企画の充実を第一に考え進めてまいりますので、何卒ご容赦をいただけましたら幸いです。

 会員の皆さま方のご参加を心からお待ち申し上げます。

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